ブロードキャスト試験機の進化形

ハイエンド・プラットフォーム試験機をリリース

 ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区 代表取締役:笠井伸啓)は、2013年7月18日から、ブロードキャスト・テスト・センタR&S BTCの販売を開始いたします。
R&S BTCは、ほとんどすべての映像・音声のマルチ・メディア機器に対して試験環境を提供する測定器です。全世界の放送方式に対応し、豊富な伝搬シミュレーション機能を提供します。同時に試験シナリオに従って自動で映像・音声信号解析を行える、従来にないオール・イン・ワンの測定器です。モジュール設計によりユーザが求める用途に応じた高い対応能力を持ち、従来の民生機器の開発だけでなく放送ネットワーク、防衛産業もターゲットにした製品です。


オール・イン・ワン
ブロードキャスト・テスト・センタR&S BTC(以下R&S BTC)は放送基準信号源として機能し、A/V受信機の完成品から内部のコンポーネントのレベルまで完全なエンドツーエンド試験を実施することができます。また受信機を含んだ形での完全自動測定システムを組むことも容易です。映像・音声ストリームを放送機器に出力し、ストリーム信号を内部で適切な変調波に変換してTV受信機に試験信号を供給します。さらに、A/V受信機の出力信号を同時に解析し、ブロックノイズ、フリーズといったPicture Failure Point(PFP)の検出が行えます。再現性の高い、映像品質の客観評価レポートが迅速かつ簡便に得られます。R&S BTCはチューナーや受信ICの開発用に、I/Qの入出力インタフェースを提供します。このデジタルI/Qは、柔軟にデータフォーマットやレートを変更することができるため、チップやモジュール特有のフォーマットにも十分対応できます。

各種の放送方式を広くサポート
R&S BTCは、2つの独立したリアルタイム変調信号パスを持ち、それぞれ160 MHz の変調帯域幅を有します。放送すべての周波数レンジをカバーするため、地上波、ケーブル、移動体、衛星放送、アナログ、デジタル問わずサポートします。さらには、第2世代方式と呼ばれるDVB-S2/T2/C2もサポートします。

TV受信機ロゴ認定試験の自動化
R&S BTCは、そのモジュール設計により、用途に特化した製品構成を選択できるため、初期投資を抑えるだけでなく、試験セットアップにかける工数低減も図れます。DTG D-Book※1、NorDig※2といったTV受信機の認証試験の試験シナリオが統合でき、自動測定が行えるため試験時間の大幅な低減が可能です。これまで多くの工数をかけていたロゴ認証試験において、信頼性が高く、素早い測定環境をR&S BTCで構築することが可能となります。

放送ネットワークを忠実に再現
放送機器の開発者は、その1つの大きなタスクとして、より現実に近く複雑な接続環境下での試験が求められます。R&S BTCは、1出力パスあたり、1つのリアルタイム変調信号源に加えて、最大8つの信号波形を発生できる任意信号発生器(AWG)を内蔵できます。このAWGは広いレベルのダイナミック・レンジ(最大138 dB)と、広い最大変調帯域幅(160 MHz)内で複雑な信号環境も自由にシミュレーションできるため、2パスを同時に利用するとさらに広い周波数のレンジをカバーでき、実用の範囲が広がります。また実環境のシミュレーション機能として、ガウシャンノイズ(広帯域と帯域制限タイプ)、バーストノイズ、位相ノイズの付加が可能です。放送送信機で用いられるアンプの線形性、ひずみ補正、などのデジタルフィードバックとフィルタの再現機能や、伝搬のフェージング、MIMOネットワークの再現も可能です。

直観的な操作性
R&S BTCの高精細の8.4インチのタッチスクリーンディスプレイは、内部の信号処理の構成を表した階層ブロックで表現されているため、直観的な操作が行えます。すべてのパラメータの設定、試験シナリオの実施、信号の解析はこの分かりやすいGUIから行えます。従来の放送信号発生器R&S SFxシリーズと測定制御コマンドの互換性を維持するため、このシリーズからの置換えにおいてもスイッチングコストを最小限に抑えられます。

ターゲット市場
R&S BTCは、A/V機器とそのコンポーネントの製品開発、認証試験、品質保証に用いられます。さらには、衛星放送ネットワーク機器、放送オペレータ、レンタル会社、規格団体、そして映像・音声利用が増えつつある防衛産業においても十分なパフォーマンスを提供します。

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注釈
1)NorDig: ノルウェー、フィンランド、デンマーク、及びスウェーデンを核とした北欧圏の地域で制定された規格である。IEC6226-1をベースに、マルチパスなどに対してより高い性能を規定し、近年は地上波DVB-T2やケーブル方式DVB-C2に向けた議論が継続されている。

2)英国の受信機及び放送運用規格。DTGによって策定される。NorDigと同じく受信機の性能試験規格とテストの運用を規定している。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ローデ・シュワルツについて

Rohde & Schwarzグループ(本社:ドイツ・ミュンヘン)は、エレクトロニクス分野に特化し、電子計測、放送、無線モニタリング、セキュアな無線通信において世をリードしています。80年前に設立され、世界70カ国以上に拠点を持ち、約8700人の従業員を擁しています。グループの年商(会計年度2011/2012)は、18億ユーロに上ります。